醸造1年。節目が来る。

2019.11.23 Saturday

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    11月23日
    もうすぐ醸造を開始して一年が経とうとしている。
    去年の11月28日に醸造免許が交付されて、12月初週から造り始めた。

     



    初年はそれこそ、波乱万丈という言葉が一番しっくりくる。
    まぁ、実際、幾度泣いたかわからないし、幾度怒鳴り合ったりともすれば殴り合いに近い意見交換が続いた毎日だった。

     

    醸造は初期からレシピなど多くの面で阿部が指揮を執っている。
    週に一度、新しい事を加えながら醸造するという目標は、結構なウエイトでのしかかってきた。
    脳みそも、体もフル回転だった。
     毎日、何度も醸造をしている方々からしたらちゃんちゃら可笑しく聞こえるかもしれない。しかしながら醸造を何も知らず一から立ち上げ、今まで培った感覚と手にした本だけを頼りに醸造に向かう阿部を理解するだけでも時間がかかったし、実際にこのやり方は誰にでも出来るものでなくおすすめなど全くしない。

     

     

    醸造という世界の広さと深さは海の様だ。
    古き良きものもあり、斬新でワクワクする目新しさも発展もある。可能性も果てしない。



    私自身、「ビアジャッジ」という立場の方が長いのでスタイルに枠づけられたビアカテゴリーを基本として推奨する人生を送ってきた。

    醸造を始めて、改めてビールの無限に近い表現の方法と可能性に魅了されて仕方がない。

     

    表現をする「造り手」という立場からすると

    きっと、もっと、自由でいいのだろう。
    そしてもっといろんな飲み方があっていいんだと思う。

     

    上記写真はドイツ・ベルリンの伝統的スタイル/ベルリーナヴァイセに

    クルマバソウシロップという伝統的なシロップを加えたビアカクテル。
    Brewing Lab のQS001 プレーンベルリーナヴァイセを使用して
    ヒビノビアスタンドで開催したイベント「混ぜるビール」。代表の西尾さんにビアカクテルを
    即興で造っていただくという実験且つ体験型イベント。

     

    ビールは多様なものである。

    多様であるからこそなのか、ある程度細かな「ビアスタイル」が存在し、カテゴライズされている。
    歴史的背景や地域的・原料的特徴などを機軸にデータや分析を駆使しつつ、ある程度困惑や誤解を生まない線引きは必要だろう。それと同時にビールの発酵に関しても、必要な基本的醸造知識は既にデータを基にして進化しつつも成り立っている。加えてビール造りには体感で覚えるべきフレーヴァ―の変化があり、人的官能を駆使する必要がある。

     それにしてもベースのビールを造るだけでも様々な製法があり、その一つ一つを試して納得いくビールに仕立て上げるだけでも時間がかかる。ビールは自由だが、それは基本のライン以上で始めてその効果を生み出すのだ。


     毎回、違うビールにチャレンジし一年を過ごして、実際にこれだけのエネルギーを費やす作業だとは到底思ってもいなかった。しかしながら毎回その度に新しい知識に出会い、知恵を絞り、生み出してきたビールの中に成長の軸を感じていただけるのではないだろうか。

    経験は無駄ではない。

    乗り越えないと体得できない。

    ゼロからのスタートには成長しかなく、いつか必ず笑い話になると信じて歩んできた。

    投げ出すことはこれからもしない。なら、また成長しかないんです。

     

     

    この一年はかけがえがない。

    もう一度訪れるということはない。もうあの苦しみは美化されるに違いない。

    さぁ。もっと前へ進もう。

     

    一年が経つ。あと少し。あと1醸造。

    丁度1年目最後の醸造が50回目の醸造。
    そして、フレンドシップブリュ―。


    いろんなことがこれからも私達を待っている。

     

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